LHnews/ 相続ニュース
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2019.05.13
【Q&A④】相続人の中に行方不明者が…どうなる?
もしも相続人が行方不明になったら?
財子「先生、うちの家はないかな~と思うけど質問が…」
先生「何でしょう?」
財子「もしも相続するってなった時に行方がわからないって人が相続人の中に居たらどうなるの?」
ラッキー「このご時世、災害とかで必ずみんなが元気で連絡が取れる保証もないもんね」
先生「相続人の中に行方不明者がいる場合は遺産分割協議を行うことはできません。本人がいないのですから。」
財子「そうなるよね!」
遺産分割協議を進めるには
先生「というより遺産分割協議を進めるには家庭裁判所に「不在者財産管理人選任申し立て」をして、それで選任された不在者財産管理人が行方不明者の代わりに遺産分割協議に参加して遺産分割を進めるんです。」
ラッキー「代理人を立てるみたいな感じなんだね」
先生「そのほかに「失踪宣告」を得て相続人が死亡した事と見なす方法もあります」
財子「へぇ~!失踪宣告ってなに?」
先生「失踪宣告とは生死不明の者に対して法律上死亡したものと見なす効果を生じさせる制度なんです。」
ラッキー「そんな制度あるんだ…確かにその場にいないし生死もわからないんじゃ何も手続きできないんだものね」
普通失踪と危難失踪
先生「なお失踪には2パターンあります。」
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【普通失踪】=不在者(従来の住所又は居所を去り、容易に戻る見込みのない者)につき、
その方の生死が7年以上判明しない時
7年間の期間が満了したときに死亡したものと見なす。
【危難失踪】=戦争や船舶の沈没や震災などの死亡の原因となる危険に遭遇し、
その災害が去った後もその生死が1年以上明らかでない時
危難が去ったときに死亡したものと見なす。
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ラッキー「今どきのご時世だと震災とかはほんとにあり得る話だもんね。」
先生「それぞれの申し立てにより家庭裁判所が失踪宣告を行います。」
財子「じゃあ!もし行方不明の人に家族がいた場合はどうなるの?」
先生「失踪宣告を受けた相続人が被相続人の相続開始時に既に死亡されていたと見なされた場合、その相続人に家族がいた…例えば子供がいた場合はその子が代襲相続人となり、代わりに相続を引き継ぐことになります。」
ラッキー「相続にもほんとに、いろんなパターンがあるんだなぁ…」